安心

ある「患者」の話です。
持病が最近重くなってきたので、手術といわれる事をを覚悟して行った病院。今まで通っていたかかりつけの医者に、心が傷つくような言葉を浴びせられたので、その前にかかっていた病院に戻る事にしました。
一週間後。
予約してた時間にその病院に行くと、待っていたのは以前と変わらずの先生。事情があって通えなくなって数年経っていたのですが、その先生は開口一番、
「お久しぶりです」
と、やさしい口調で話してくれたのでした。それで、今の病状を話すと、色々検査した結果、
「やはり手術しようね」
と言われました。以前にもやった事のある手の手術なのですが、やはり「切る」のは怖いもの。するとその先生、
「俺ね、最近勉強して手術上手くなったから、切る所は以前より少なく済みそうだよ」
と。
もしかしたら気休めだったのかもしれません。でも、この患者さんの不安は少し消えていきました。…勿論悪いところを全部取るのが最優先。でも、気持ちを優しくさせる、というのも必要だなぁ…と感じる言葉なのでした。