恐怖?の患者

多分、今までに何千人単位の患者さんを見てる私ですが、最強に苦手な患者さんが1人います。
かなり痛がりで、歯周病も一部だけど大分進んでる女性の患者さんでした。歯周病の検査も結構痛がっていたのからしても少し不安な部分はあったんですが……。面と向かって、その患者さんにハッキリ言われました。
「慧輝(仮名)さんには歯石を取って欲しくない」
確かに歯周病が進んでる所って、人によっては結構痛いと思います。でも、名指しで言われたのは実はこれが初めて。もしかしたら、私の耳に入らない範囲では言われてたのかもしれませんが。自分では結構気にしてないつもりではあったんですが、その患者さんを見かけると、何だかドキドキしてたり、意外とショックだったみたいです。
そして止めが、
「もう来ないから」
との台詞を残して、暫く来なくなっていたのです。
その患者さんが、最近痛いとまた通院しだしたのです。院長も前回の件を判っていましたから、歯周病の検査も普段は私に頼むんですが、今回は私が関わらないようにしていたのです。自分を情けないと思う反面、ほっとしてる自分もいて、何か情けなかった。
今日も予約が入ってたのですが、今度は歯磨きの再指導と歯石取り。今度は逃げられないな、と腹をくくっていたのです。今度こそ、しっかりコミュニケーション取ろうって。
所が、その患者さんは来ませんでした。
「痛くなくなったから来ないんじゃない?」
とスタッフは言ってませんでしたが、……まだ私のトラウマは残りそうです。