扉の向こうには

チョビ★

僕は知ってるんだ。
ぼやけて向こうはよく見えないけれど。
きっと楽しい事してるに決まってるんだ。
何かを探してるような音、流れる水。
時折しゃかしゃかとリズミカルな音が響く。
ねえ、何してるの?僕も入れてよ。と僕は扉を精一杯叩く。
それも水の音にかき消されるんだけど。
何度か扉を叩くと、ふいに扉が動く。
この扉、普段僕がいる部屋みたいに大きく動くんじゃなくて、
真ん中がぱっくり折れる。
ふいに動く扉に、僕は体重をかけていたので一気に中へ。
と、
ばしゃん!!
いきなり顔に水がかかった。
「これチョビ、風呂掃除中!!」